美馬市は徳島県の西部(県都徳島市から約40k m)に位置した豊かな自然と数多くの文化財が残る歴史情緒あふれるまちです。
市のほぼ中央を東西に四国三郎「吉野川」が流れ、四国一の清流・穴吹川など幾多の川が吉野川に流れ込んでいます。北側の阿讃山脈、南側の剣山をはじめ、ほとんどが山地で、総面積の約8割が森林となっており、清らかな水と豊かな緑に囲まれた自然の美しい地域です。
美馬市内には徳島自動車道の2つのインターチェンジがあり、神戸方面までも約2時間ほどで行くことができます。
美馬市の特産品
みまから
地元美馬市で栽培された肉厚で旨みのある「青唐辛子」を丁寧に輪切りにし、醤油や鰹節、ごま油などを加えてじっくり煮込んだ激辛薬味が「みまから」です。そのまま温かいご飯と一緒に、またラーメン、うどん、鍋料理の薬味や料理の隠し味に。
ゆず
爽やかな香りで日本料理に欠かせない食材のゆず。ビタミンCが豊富に含まれていることでも知られています。
剣山の山麓にある木屋平地区はゆず栽培に適した高冷地で、近年は有機ゆずの栽培に取り組んでいます。
ブルーベリー
健康に良い成分が豊富に含まれたブルーベリーはお菓子やジャムなどでお馴染みの食材。美馬市の山間地で栽培が行われているほか、観光農園では6月中旬~8月中旬の期間に無農薬のブルーベリー狩りを楽しむことができます。
美馬市各地の見どころ
穴吹川~剣山
四国一の清流・穴吹川から剣山までのルートは自然の魅力がいっぱい。
●穴吹川
剣山に源を発して山間を流れ吉野川に合流する一級河川で、四国一の水質を誇っています。鮎やあめごの川釣りをはじめ、カヌーやキャニオニングなど川遊びのメッカでもあります。下流域には小さな子供も楽しめるスポットもあり、夏には川遊びにたくさんの人が訪れます。
●三木家住宅
江戸時代初期に建てられたと推測される徳島県下最古の民家で、中世山岳武士の系譜を引く武家の遺構として極めて価値が高いとして国指定重要文化財に指定されています。隣には資料館も併設されています。
●川井峠のしだれ桜
標高700メートルに位置する川井峠付近の山の斜面と川井トンネル手前の遠藤に20本あまりのしだれ桜があります。
●剣山
剣山は日本百名山のひとつに数えられる西日本第二の高峰(標高1955メートル)で、山岳信仰の拠点として栄えた霊峰でもあります。登山口から中央付近までは登山リフトも設置されており子供から高齢者まで登れる身近な山として多くの登山客で賑わっています。4月末から11月初めまでのシーズンには山頂にある宿泊施設も利用できます。
うだつの町並み~寺町
江戸時代の面影を残す「うだつの町並み」、古くは奈良時代からのルーツを持つ寺町で歴史散策を楽しむ。
●うだつの町並み
美馬市脇町は、江戸時代から明治にかけて阿波の代表的な産業であった藍の集散地として栄えていました。その当時に栄華を極めた商人達の家並みが現在も残った一角が「うだつの町並み」です。「うだつ」とは隣家との境に2階の壁面から突出して作られた袖壁で、当初は防火の目的で作られたものですが、家紋入りの豪勢な鬼瓦をのせるなど家格の象徴としてそれぞれ立派なうだつを設けていました。このうだつのほか、本瓦葺きの大屋根、風情ある漆喰の白壁、出格子、虫籠窓などを備えた建物が当時の状態で今に残されており、昭和63年に重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
地元では全戸が参加して、保存会を結成。一致団結して、町並み保存と修復に努めています。また、住民有志は、ボランティア活動としてガイドを行うなど、町並み見学者の案内にあたっています。
●脇町劇場 (オデオン座)
うだつの町並みすぐ近くにある昭和9年に創建された徳島県唯一の木造芝居小屋。山田洋次監督の松竹映画『虹をつかむ男』のロケ舞台となりました。平成11年に修復が完成し、まわり舞台や奈落も再現され一般公開されています。
●寺町
うだつの町並みから車で12分ほど走ると、由緒ある寺がいくつも立ち並ぶ「寺町」があります。なかでも赤門で有名な「安楽寺」は四国最古最有力の浄土真宗寺院であり、徳島県で唯一能舞台を備えた寺として知られています。